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黒人でオープンリー・レズビアンのラフォンザ・バトラー氏、米連邦上院議員へ

2023年10月04日

　9月28日にダイアン・ファインスタイン上院議員が死去したことに伴い、空席となった連邦議会上院の議席を埋めるため、米カリフォルニア州のニューサム知事がラフォンザ・バトラー氏を指名することがわかりました。ラフォンザ・バトラー氏は黒人でオープンリー・レズビアンの女性として初めての米連邦議会議員上院議員です。黒人女性の上院議員としても史上3人目で、現在の上院ではただ一人となります。
　

　ラフォンザ・バトラー氏は、人工妊娠中絶の権利に賛成する民主党女性候補の支援団体「エミリーズ・リスト」の代表で、これまでにカマラ・ハリス氏やヒラリー・クリントン氏を含む女性リーダーの選挙キャンペーンに協力してきました。ハリス氏が2020年大統領選に出馬した際は顧問を務め、ハリス氏が副大統領に就任した後は助言役も務めました。カリフォルニア州最大の労働組合の委員長の経歴も持ちます。
　カリフォルニア州選出の上院議員だったカマラ・ハリス氏が2021年に副大統領に就任した後、ニューサム知事はファインスタイン氏が任期満了前に引退した場合、空席補充で黒人女性を指名する考えを示していました。

　ニューサム知事は1日、「女性および女児の擁護者、労働者のための第二世代の闘士、ハリス副大統領の信頼できるアドバイザーでもあるラフォンザ・バトラー氏は、カリフォルニアのベストを代表し、連邦上院で誇りを持ってわれわれを代表してくれるだろう」との声明を発表しました。
　ラフォンザ・バトラー氏は3日にも宣誓して上院議員に就任する予定です。


　なお、亡くなったダイアン・ファインスタイン上院議員は、映画『ミルク』にも登場しますが、ハーヴェイ・ミルクと当時のサンフランシスコ市長が暗殺された際、「暗殺されました」というアナウンスをした女性です。彼女はその後、サンフランシスコの市長に就任しますが、残念なことに1982年、サンフランシスコ市政執行委員のハリー・ブリットがドメスティック・パートナー法を市議会に提出し、採択されたにも関わらず、署名を拒否しています。

　サンフランシスコ市長といえば、ギャビン・ニューサム知事は2004年2月（まだアメリカ中どこでも同性婚ができなかった時に）、サンフランシスコ市長に就任した直後、アメリカで初めて同性カップルに結婚証明書を発行しはじめたというレジェンドです。2018年にカリフォルニア州知事に当選しました。
　
　

参考記事：
米加州上院議員にバトラー氏指名　黒人女性、妊娠中絶の権利支持（共同通信）
https://mdpr.jp/other/3981746
米上院に女性支援の政治団体幹部指名、ファインスタイン議員死去受け（ロイター）
https://jp.reuters.com/article/usa-congress-butler-idJPKCN31302T
上院空席補充でバトラー氏指名へ、死去したファインスタイン氏の議席（Bloomberg）
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-10-02/S1VSD7T1UM0W01

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