g-lad xx

NEWS

ビリー・アイリッシュがクィアであることをカミングアウトしました

2023年12月04日

 4年前の「bad guy」の大ヒット(ゲイクラブでもちょいちょいリミックスが流れてましたね)で一躍スターとなり、グラミーも獲り、Z世代のアイコンと化したビリー・アイリッシュ。「bad guy」のMVはダークテイストな曲調とは裏腹に、お腹がデンと張り出した巨漢の男性たちが何人も並んでいたり、いい年の男性たちが三輪車に乗っていたり、ビリーが鼻血を流したり、倒れた男性の口に牛乳を流し込んだり、腕立てする男性の上に乗っかっていたり、奇抜でカラフルで意味深でオフビートでセクシャルでもある(クィアなテイストと言っても過言ではない)傑作ビデオでした。

 そんなビリーは先月、『バラエティ』誌のインタビューで「肉体的に女性に惹かれることがある。でも同時に彼女たちの存在、美しさに圧倒される」「自分が女の子だと感じたことは一度もない」と語っていました(詳細はこちら)。クィアであることのカミングアウトだと受け取れる発言ですが、メディアはあまりはっきりと「ビリー・アイリッシュがカミングアウトした」とは報道せず、様子をうかがうといいますか、もう少しビリーに詳しい話を聞きたい、という感じでした。
 そして12月2日(現地時間)、『バラエティ』誌のイベント「ヒットメーカーズブランチ」に出席したビリーは、レッドカーペットでレポーターに「意図してカミングアウトした?」と聞かれ、「そうじゃない。だけど、『そんなの明らかだよね』と思っていた。みんなが知らないなんて、気づいてなかった」「カミングアウトの必要性を信じていない。『なぜ存在するだけじゃだめなの?』という感じ。ずっとそうだったけど、口にしてはこなかった」と語りました。さらにビリーは、「女性のことはまだ怖いけれど、綺麗だと思う」と冗談を言いつつ、「インタビュー記事を見て『私はこれで今日、カミングアウトしたんだ』って思ったんだ。でも私はカミングアウトを信じていない。ただそのままそこにいるだけでいいんじゃない? と思っている。私はずっとそうしてきた。だから話さなかっただけ」「みんなは知らなかったと思うから、みんなに知ってもらったことはクールだしワクワクすることだと思う。こんなこと話すなんて緊張する! セクシュアリティやジェンダーがどうであれ、私は女の子の味方だよ!」と語りました。

 カミングアウトについて大きく報道されると、ビリーは自身のInstagramに「他の重要な話題の代わりに、午前11時にレッドカーペットでカミングアウトさせてくれてくれたこと、ありがとう」と皮肉交じりにコメントしながら、「私は男子も女子も好き。そんなことは放っておいて。『What Was I Made For?』のストリーミングの方をよろしく」と投稿しました。


 Z世代のアイコンであり世界的に絶大な影響力を持つビリー・アイリッシュがクィアであること(LGBTQコミュニティの一員であること)を認め、カミングアウトを果たしてくれたこと、とても素敵ですし、うれしいですよね。拍手!


参考記事:
ビリー・アイリッシュ、カミングアウトについてコメント「みんなが知らないとは思わなかった」(Billboard)
https://www.billboard-japan.com/d_news/detail/132418/
ビリー・アイリッシュ、クイアだと認めるもカミングアウトの必要性に疑問(VOGUE)
https://www.vogue.co.jp/article/billie-eilish-on-coming-out-why-cant-we-just-exist
ビリー・アイリッシュ、クィアだと認める「明らかだよね?」(ELLE)
https://www.elle.com/jp/culture/celebgossip/a46019868/billie-eilish-confirms-she-came-out-as-queer-wasnt-it-obvious-231204/
ビリー・アイリッシュ「男子も女子も好き」性的指向について認めるも「放っておいて」(モデルプレス)
https://mdpr.jp/international/detail/4082499

INDEX

SCHEDULE