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被災したLGBTQの方のための電話相談が立ち上げられました

2024年01月02日

 令和6年能登半島地震で被災した皆様に心よりお見舞い申し上げます。

 
 東日本大震災以降、被災したLGBTQの方たちが避難所で経験したこと――親族でないとの理由で同性パートナーの安否確認ができなかった、避難所でアウティングにあった、周囲の人から「変態」扱いされ避難所にいられなくなった、トランスジェンダーの方がトイレ利用などで困った、ホルモン治療を断念せざるをえなくなった、HIV陽性者の方が服薬を断念せざるをえなくなったなど、様々な事例が報告されています。そうしたことがあって、東北各地でLGBTQ支援団体がたくさん立ち上げられました。また、LGBT法連合会がそうした声を取りまとめ、自治体の施策などに役立てられています。避難所の当事者の方がどのような困り事に直面する可能性があるか、また、そうした困り事に対してどのように手を差し伸べることができるかということがまとまった情報として共有され、行政や地域の方などが防災施策にLGBTQの視点を反映することができるようになったのです。 
 
 昨日の能登の震災の直後、九州のLGBTQ支援団体「GID link」が臨時電話相談を立ち上げました。
 停電や通信障害などで電話をかけづらい状況があるかもしれませんが、もしご自身や身の回りの友人が被災し、上記のような困難に直面していたら、電話で相談してみてもよいと思います。



【追記】
 高知のNPO法人高知ヘルプデスクでは「にじいろ防災ガイド」を作成しています。避難所でLGBTQが直面するかもしれない困り事やその対応策が見やすく一覧になっています。支援者や防災担当の方にもお渡しして現場で活用していただけるとよさそうです。英語版もあります。



【追記】2024.1.10
 松岡宗嗣さんがYahoo!で「災害時のLGBTQの困難とは」という記事を上げていて、大切なことが網羅されていると感じました。災害とジェンダー・セクシュアリティについての研究者の方のコメントもたいへん的確でした。

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