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LGBTQユースのためのセーフスペースがメタバース上に開設されることになりました

2024年01月11日

 LGBTQユースの居場所づくりに取り組む団体「にじーず」が、1月からインターネット上の仮想空間「メタバース」での居場所事業を始めると発表しました。


 「にじーず」は自身が性的マイノリティ(かもしれない)と思う10代20代の人たちが、安心してセクシュアリティについて話したり友達をつくりたいという切実なニーズに応えるために、オープンデーの開催(居場所づくり、セーフスペース開設)に取り組んでいる団体です。参加者からは「初めて行ったとき、人がたくさんいるのを見ただけで、自分だけではないのだと安心できた」「仲間が増えた感じがして、勇気が出ました」といった感想が寄せられているそうです。
 2016年に始めた当初は都内で開催していたのですが、全国からの開催してほしいとの声に応え、開催地を少しずつ増やしていき、これまでに約10都市で開催し、のべ3500人が利用してきました。とはいえ、全国くまなくどこでもできるわけではないため、仮想空間「メタバース」を作って全国どこに住んでいても参加できるようにできないかと考え、昨年から、メタバースを活用した子どもの孤立支援に関心のあった岡山大学学術研究院医歯薬学域(医)医療情報化診療支援技術開発講座の長谷井嬢准教授と協働し、実際に若年の当事者に参加してもらって意見を聞いたり、心理の専門職の方がスタッフとして関わったりすることで安全性を担保するなど、調整を重ね、1月から本格始動することになりました。
 代表の遠藤まめたさんは、「自分が当事者かもと思い悩む子たちに安心して自分を出せる場所は必要」と話します。
 遠藤さんによると、「相談したい」「他の当事者と話してみたい」というニーズが高い一方、距離的な問題があり、直接対面の開催場所に行くことができない人も少なくありません。認定NPO法人ReBitの2022年の調査でも、10代LGBTQは、孤独感が「しばしばある・常にある」人が29.4%に上っており、全国平均(内閣府調査)の8.6倍となっていました。
 
 仮想空間での「バーチャルにじーず」はVRアプリClusterを利用したメタバース空間で、PCやスマホなどから参加できます。自分が好きなアバターで同世代の当事者と自由に交流できます。全国どこからでも(海外からでも)参加できます。アバターを自分の好きな格好にカスタマイズしたり、マイクを通じての会話またはチャットによるコミュニケーションで参加者やスタッフと遊んだり話したりできます。
 初回は1月25日20時~21時半です。年齢確認などのため、事前に団体ホームページから申込みが必要です(詳細はこちら



参考記事:
「性的少数者かも」悩む子ども・若者に「メタバース」の居場所 交流はアバターで(東京新聞)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/301586

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