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『THE LAST OF US』第3話でビル役を演じたニック・オファーマンが映画賞受賞スピーチでヘイターにガツンと言ってやったと語り、拍手喝采を浴びました

2024年02月29日

 『THE LAST OF US』第3話で世界をトリコにしたニック・オファーマンがインディペンデント・スピリット賞で助演俳優賞を受賞しました。その受賞スピーチでニックが、「なんでゲイの話にする必要があるんだ?」と言ってきたヘイターに対して「お前がそういう質問をするからだろ、このクソ野郎」と返した、と語って会場から拍手喝采を浴びる場面がありました。
 

 『THE LAST OF US』は米国のサバイバルホラーアクションゲームをHBOが昨年ドラマ化したもので、1話・2話は割と原作に忠実に作られていたのですが、3話は大胆に物語ををふくらませたビルとフランクの(男どうしの)ラブストーリーになっていて、「この10年で最高のドラマエピソード」といった激賞が多方面から寄せられました。g-lad xxでも「殺伐とした世界にあって、ゲイのパートナーシップにこそ人間らしさがあり、愛があり、自由があり、生きる意味があり、文化や、喜びや、豊かさや、潤いがあり、幸福があり、希望があるということが、このうえなくロマンティックに描かれ、砂漠に咲いた一輪の花のように、奇跡のような美しさと癒しと救いをもたらしていた」と書かせていただきました。
 この第3話のエピソードは、監督のピーター・ホアーがドラマ『IT’S A SIN 哀しみの天使たち』を手がけたゲイの方で、フランクを演じたマレー・バートレットもゲイの俳優でしたが、ビルを演じたニック・オファーマンはストレートのベテラン俳優で、不器用ながらも感情表現が本当に素敵で魅力的な、実に愛すべきキャラクターとして演じていて、素晴らしかったです(このエピソードがこれだけ賞賛を集めたのもニックの演技によるところが大きいでしょう。『THE LAST OF US』のビルは世界をトリコにしたのです)
 そんなニック・オファーマンがインディペンデント・スピリット賞で助演俳優賞を受賞、というニュースだけでも喜ばしいのですが、ニックが受賞スピーチで語ったことが、さらに会場を(そしてニュースを通じて世界を)沸かせました。
 あのエピソードが配信された後、ホモフォビックなアンチゲイのヘイターからイヤなことを言われ続けたそうです。「同性愛を嫌悪するヘイターたちが俺のところにやってきて『なぜゲイの物語にする必要があったんだ?』と言うんだ」「オレはこう言ってやった。『お前がそういう質問をするからだろ。これはゲイのストーリーじゃない、ラブストーリーだ、このクソ野郎』ってね」。これを聞いた会場の人たちは歓声を上げながら拍手喝采を送りました。胸がすくような素敵な場面でした。(受賞スピーチの様子はこちらでご覧いただけます)
 ニックは最後に「あの二人でイチゴを食べるシーンのイチゴはマレー・バートレットが自分で植えたんだよ、ホントだよ」というほっこりエピソードも紹介していました。
 典型的なストレート男性でありながら、アライであり、人としても実に魅力的なナイスガイであるということを改めて印象付けたニック・オファーマン。今回の受賞スピーチでさらに株を上げたのではないでしょうか。

 
 
参考記事:
「同性愛者の物語にする必要があったのか」人気俳優が批判を一蹴→「これはラブストーリーだ、クソ野郎」
https://www.buzzfeed.com/jp/juliacorrigan/nick-offerman-slams-anti-gay-hate-last-of-us-role-awards-1

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