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【追悼】TRPに5年連続で出演し、LGBTQコミュニティに多大な貢献をしてくれたタレントのryuchellさん

2023年07月12日

　本当にショックな…にわかには信じがたい、言葉を失ってしまうようなニュースが届きました。

　タレントのryuchell（りゅうちぇる）さんが12日17時半頃、東京都渋谷区内のマンション内の事務所で倒れているのが見つかり、まもなく死亡が確認されました。
　7月7日にはTwitterで、縦書きで「世の中が愛で溢れますように」という素敵な投稿をしていたばかりでした。
　突然の訃報に、悲しみの声がやみません。LGBTQコミュニティからも悲しみの声がたくさん上がっています。

　昨年8月にInstagramで「実は僕自身は、“夫”らしく生きていかないといけないと自分に対して強く思ってしまっていました。”夫”であることは正真正銘の“男”でないといけないと。父親であることは心の底から誇りに思えるのに、自分で自分を縛りつけてしまっていたせいで、“夫”であることには、つらさを感じてしまうようになりました」と語り、pecoさんとの結婚を解消し、新しいパートナーシップ（家族）のかたちに移行したと公表しました。

　今年1月には、自身のYouTubeチャンネルに「『性』に悩んだ学生時代」という動画を投稿し、沖縄での学校時代の苦労や、母親にカミングアウトしたことについて赤裸々に語り、涙を誘いました。
　その後、10代がクローゼットのキャラクターに変身して悩みや本音をLGBTQ+のメンターたちに打ち明けるEテレの番組「虹クロ」にも出演し、当事者を励ますコメントをしていました。
　
　ryuchellさんは2019年以来、5年連続で東京レインボープライドに出演し、会場（や視聴者）を盛り上げてくれました。2020年のTRP「#おうちでプライド」では、「僕って得意なことが何かあるわけでもないけれど、自分を愛せたから、人に愛を与える余裕もできました。だから、自分と心のギャップを持っている人は、より自己肯定感を持ち、自分を認めてあげるのもアリではないかな」と語りました。2021年、約160万人が視聴したTRP「#おうちでプライド」では、TRPのタオルなどのグッズを「フルコーディネイト」して登場し、「これがプロです（ドヤ顔）」と言って笑わせながら、当事者のユースらとトークしました。
　2021年には埼玉レインボープライド（オンライン）にも出演しました。
　昨年のTRPでは、ブルボンヌさんと一緒にステージの司会も務めました。
　今年のTRPでは、トランスジェンダーフラッグを持ってパレードの先頭フロートに乗り、沿道の方に笑顔で手を振りました。その後のステージでも、ロングの金髪＋ピンクの肩出しワンピという素敵ないでたちでライブを披露し、最後の『BEAUTIFUL DREAMER』を歌う前のMCでは、「私も生き方上手じゃない。愛には決まったかたちがない。みんな愛する人としっかり生きていけたら。私も決意した。貫いていくのが大変だとしても、愛をあきらめないで」と語っていました。
　
　どうして、まだ27歳という若さで自ら死を選んでしまったのか…と考えると本当に痛ましく、悲しみが押し寄せてきてしまいます（つい最近も、二丁目ゲイコミュニティで活躍した素敵な方の訃報を聞いたばかりで…悲しみが増幅されてしまいます）。今はただ、これまでの素敵なキラキラした生き方を偲び、LGBTQコミュニティへの貢献に感謝し、心からご冥福をお祈りします。
　私たちはあなたのことをずっと忘れません。
　
　ショックで胸がつぶれそうに感じている方、気が動転し、絶望的な気持ちになってしまっている方もいらっしゃるかもしれません。あまりテレビのニュースなども見ないほうがよいかもしれません。もし、急激な落ち込みを感じている方は、無料の電話相談を利用してみてはいかがでしょうか。周りの人にお話するのもよいと思います。

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